トランスポート レイヤ セキュリティ(TLS)と呼ばれるセキュリティ プロトコルで配信中のメールを暗号化すると、送信メールが第三者に読み取られにくくなります。配信中のメール メッセージの暗号化に取り組んでいるメール プロバイダは増加しています。このデータは、配信中のメール暗号化に関する現在の状態を示しています。
多くのメール プロバイダは配信中のメールを暗号化していません。このようなプロバイダを通じてメールを送受信している場合、メールは郵送中のハガキのように詮索好きな人が見られる状態になっています。各社のサービス間で送受信されるメールをトランスポート レイヤ セキュリティ(TLS)という技術を使って暗号化することで、この状態を変えようと取り組んでいるメール プロバイダが増えています。一般に、配信中の暗号化の使用は時間が経つほど増加しますが、これは暗号化に対応しサポートを維持するプロバイダが増えるためです。この暗号化統計のその他の変動は、メール量の変化などの要因により説明できる場合があります。
暗号化とは arrow_forwardドメイン(例: 「example.com」)や文字列(例: 「de」)を検索すると、Gmail との間で送受信されるメールが配信中に暗号化されている割合を確認できます。
次の表は、Gmail との間で送受信されるメールの量が多い上位ドメインで暗号化されているメールの割合を示しています(アルファベット順)。
ドメイン | % |
---|---|
差出人: adtcontrol.com(alarm.com 経由) | 90% |
差出人: aeon.co.jp | 92% |
差出人: alarm.com | 90% |
差出人: banrural.com.gt | 94% |
差出人: ctbcbank.com(hinet.net 経由) | 55% |
差出人: hotpepper.jp(recruit.co.jp 経由) | 93% |
差出人: mashreq.com(mashreqbank.com 経由) | 94% |
差出人: publicbank.com.my | 92% |
差出人: sylectus.com | 32% |
差出人: toyokeizai.net | 95% |
ドメイン | % |
---|---|
宛先: au.com | 0% |
宛先: cp20.com | 0% |
宛先: ezweb.ne.jp(au.com 経由) | 0% |
宛先: juno.com(untd.com 経由) | 0% |
宛先: plala.or.jp | 2% |
宛先: sina.com(sina.com.cn 経由) | 0% |
宛先: softbank.jp | 0% |
宛先: softbank.ne.jp | 0% |
宛先: tiscali.it | 0% |
宛先: vodafone.ne.jp(softbank.ne.jp 経由) | 0% |
友人に手紙を送る場合は、その友人のみに読んでもらいたいと思うでしょう。しかし、手紙が友人の元に届くまでには多くのことが起きる可能性があり、詮索好きな人物が盗み見ようとするかもしれません。そのため、重要なメッセージはハガキの裏ではなく、封をした封筒に入れて送ります。メールの送受信も同様です。ただし、自分の利用しているメール プロバイダが安全な接続を通じてメールを配信していない場合、送受信するメールは傍受を受けやすくなります。
トランスポート レイヤ セキュリティという技術を使って暗号化することで、配信中のメールが傍受されるのを防ぐことができます。TLS は、受信と送信の両方のメール トラフィックでメールを暗号化して安全に配信するためのプロトコルです。メールサーバー間の傍受を防ぎ、メール プロバイダ間を移動中のメールのプライバシーを守ります。TLS は安全なメールの標準として採用されています。
メールが暗号化されるには、メールの送信者と受信者の両方がトランスポート レイヤ セキュリティに対応したメール プロバイダを使用している必要があります。すべてのメール プロバイダが TLS に対応しているわけではありません。TLS 未対応のプロバイダを通じてメールを送受信した場合、誰かに傍受される可能性が高くなります。TLS は完全な解決策ではありませんが、これが広く普及すれば、メールを傍受することが一層難しく今より高コストにもなるでしょう。
送信中に暗号化されるメッセージが増えるほど、メールの安全性は高まります。